36協定などは電子申請で 16経済団体へ要請 静岡労働局
2020.06.03 【監督指導動向】
静岡労働局は県内の経済団体などに対し、労働基準監督署に提出する書類を電子申請で行うよう協力を求めた。新型コロナウイルス感染症拡大の防止を目的としている。
届出や申請が電子で可能な手続きは、時間外・休日労働に関する労使協定(36協定)、就業規則、1年単位の変形労働時間制度に関する協定など。
協力依頼先は、同県の労働基準協会連合会、経営者協会、商工会議所連合会などの合計16団体。
本来であれば、毎年提出が必要となる「時間外・休日労働に関する労使協定(36協定)」、「1年単位の変形労働時間制度に関する協定」。
毎年協定の更新時期が近づくと新年度の書類を作成し、顧問先へ送付、署名・捺印をもらった書類を返送してもらい、労働基準監督署へ郵送していたこの一連の流れが、電子申請で可能になった。
顧問先へ送付したものの、なかなか返送してもらえない等の時間のロスや、郵便が届かない・書類を紛失してしまった等の紙や金銭的なロスが一切なくなり、かなりメリットの面が大きい。
電子申請が始まった当初は、控書類がシンプル過ぎて、若干味気ないという面もあったが、今では赤い「受付印」が表示されるようになり、そこも改善されつつある。
また、「就業規則」などは特にデータでのやり取りが増えてきている中、就業規則が完成したらそのデータを添付する事で電子申請が可能になるので、わざわざ紙で数部ずつ印刷する必要もなくなり、かなりのペーパーレス化にも繋がる。
今回の労働局からの要請は、新型コロナウイルス感染症拡大の防止を目的としており、捺印をもらいに直接顧問先を訪問したり、直接労働基準監督署へ提出に行くパターンを主に想定しているかと思われるが、もちろんその面でも有効でもあり、これからの時期はそういった側面が色々な場面で必要になってくるであろう。
今まで長年紙でのやり取りをしていた所は特に、電子申請に対して多少抵抗があるかもしれないが、実際電子申請してみると、その便利さを十分理解してもらえると思う。
是非一度試して欲しい。