65歳までの再雇用義務付け(厚生労働省方針)(2011年12月19日)
厚生労働省は、平成13年度から希望者全員を65歳まで働けるように
企業に「65歳定年(再雇用)」を義務付ける方針を固めました。
ワイドショーでも、ずいぶん取り上げられていますね。
現在も65歳まで希望者を働けるように義務付ける法律は
あるのですが「労使の合意があれば、再雇用する人の基準を
自由に設定できる」継続雇用制度を導入するというものであり
あいまいな基準を設け、一部の人しか再雇用しない企業も多いのです。
そのため、希望通り65歳まで働けることは48%、
特に大企業は24%にとどまっています。
一方、年金の65歳支給開始が、再来年4月に迫っていて、
年金受給までの空白期間に生活が困る人が続出する恐れがあることが
厚生労働省が法改正に乗り出す背景にあるようです。
60歳を超えても、元気で能力も高い方もたくさんいます。
ただ、意欲と能力の差が大きいことも事実であり、
65歳までの再雇用義務付けは、それでなくても厳しい会社に
さらに負担を押し付けることになりかねません。
また一番の問題だと思うのは、年金問題ありきで
定年65歳義務化を議論することです。
人件費が増加すれば、新卒、中途採用、パートなどの人にも
大きく影響がでてくる難しい問題だと思います。