健康保険料の引き上げ(平成23年3月より)(2011年2月22日)
平成22年度の税制改正により、
平成23年分の給与
(平成23年1月1日以後支払うべき給与)から
源泉所得税について扶養控除の見直しが行われました。
平成23年3月分(4月末引き落とし)からの各都道府県の
協会けんぽの保険料率が発表になりました。
(給与の控除は一般的には4月支払給与からになります)
全国平均の保険料率は今年度の9.34%から9.50%になり、
昨年に引き続いて料率が引き上げられました。
最高は北海道と佐賀県の9.60%、
最低は長野県の9.39%になっています。
各都道府県の料率は
→ http://www.kyoukaikenpo.or.jp/news/detail.1.62757.html
では今回の料率変更により、保険料がどのくらい上がるのか、
年収400万円のサラリーマンを例にして、
東京都の料率(9.32%→9.48%に変更)で考えてみましょう。
【現行の保険料】
400万円×9.32%=372,800円(年間)
372,800円を本人と事業主で折半しますので、
年間では186,400円の保険料を本人と事業主が
それぞれ払っているということになります。
【変更後の保険料】
400万円×9.48%=379,200円(年間)
保険料は本人と事業主で189,600円の折半になります。
現行と比較すると本人と事業主それぞれが、
年間3,200円ずつの負担増になります。
毎月の給与から差し引かれる額を見てもそうですが、
こうして年間の保険料に換算してみると
改めて保険料って高いなと感じます。
健康保険料率だけではなく、
40歳から64歳の方が負担する介護保険料率も
全国一律で現行の1.50%から1.51%に上がります。
協会けんぽの「支出」である医療費は伸びているのに、
「収入」である保険料は、中小企業の景気が厳しい傾向にあり、
お給料が上がらないため、伸び悩んでいます。
そのため、保険料率が引き上げられるのですが、
働く人からしてみると、給料が上がらない中で、
保険料は上がっていくということです。
このままの状況では、
保険料率は今後も引き上げが見込まれており、
従業員にとっても会社にとっても厳しい時代です。