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ビジネスで一番大切なものは?(2006年7月25日)

前に単発の仕事をさせていただいた会社の社長から、久しぶりに電話がありました。「今は病院もしているんだよね。そこの就業規則や労務管理のことで、相談にのってほしいんだけど。」

建設業の社長さんでしたので、小さな接骨院でも開業されたのかな?と思って、お聞きした住所にお伺いしました。

ついた先は、なんと大きな総合病院でした。目を疑いました。

よくよくお話しを聞くと、5人娘のうち1人が医者と結婚をして、当初、病院を建てるつもりで、建築許可まで取ったそうですが、この病院が売りにでていたので、買ったそうです。

当初、娘婿である医師と娘さんは「こんな汚い病院は無理。患者さんも全然いないし。」と、大反対したそうです。

しかし、父親であるその社長は、「だから、いいんじゃないか。ちょっときれいにして、親切にしたらあっという間にいい評判がたつよ。やりがいがあっておもしろい。立地もとてもいいし。」と、とても気にいったそうです。

実際、中に入ってみると、建物が古くて汚かった以上に、医師、看護師、職員の心がすさんでしまっていたようです。閑古鳥がなくような病院に、全員がやる気を失っていました。それを一から患者の身になって大改革したそうです。

もちろん、病院内には新しく入ってきた経営者一族に、ものすごい反発があったそうです。医師も看護師も職員も多くが反発をして、去っていきました。それでも迷うことなく、改革を進めていきました。

それから3年。新しくはないけれど、清潔で明るい院内に、親切な職員の人がたくさん。みんな私に「こんにちは。」と声をかけていきます。患者さんがたくさんいて、活気がありました。

その三年間にあったいろいろなお話しを聞いていて、久しぶりに心が熱くなりました。ヘタな小説より、よっぽどすごい。楽しい。ワクワクしました。

帰り道「私だって、できる。私だってがんばれるんだ。」って、勇気がわいてきました。

その社長は、前の建設会社も続けています。本当にやり手です。仕事が大好きなのです。

その社長いわく、「ビジネスって、ヘタなテクニックとかではなくて、ハートだよ。お客様が何を必要としているのか、ニーズをどれだけ読み取れるかだね。」

そうか…私も名案もテクニックもない人間だけど、一番大切なハートだけは、人一倍ある自信はある。だから、どうにか社労士で生きていけるのかな。

こんないい話しをたくさん聞くことができるから、こんな刺激を年中受けることができるから、社労士って、やめられませんね。(本当は、どうすれば玉の輿にのれるか、教えてほしかった私でした。すでに、遅いですけどね。自分でがんばって働いて、自分の玉の上?にのるしかありません。)

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