退職時の有休の買取請求(2005年12月31日)
今年いっぱいで退職とか、3月いっぱいで退職という方は多いですよね。28、29日あたりは、どこの企業も年内最終日ということで、「困ったちゃん」のことで、いつも数社、社長から相談の電話が…
「社長、今までお世話になりました。ところで有休休暇残っていますのでその分、お金で支払ってください。」と勝手なことをいう人がよくいます。
二度と会わないと思うと、何とでも言えるのですね。私なら、そんなかっこ悪いマネはプライドが邪魔してできないですけど。
残った有休の分を、買い取る必要があると思いますか?
答えは「必要ありません。」
退職日が決定されて、その日がきた場合、そこで有休の権利は消滅するからです。
なら、退職日を伸ばせばいいのでは?会社は、一度決めた退職日を変更する必要はありません。(労使双方が同意すれば変更することはできます。)
今回のケースですと、「私は年内まで出社して、その後有休を使って休む予定です。退職日はいつになりますか?」と、退職日を決定する前に言われてしまえば、これは有休を使わせるしかありません。
有休の時効は2年ですが、その消滅に関しても同じことです。消滅する分を買い取ってあげる会社もありますが、あくまで任意です。個人的には、そういうことはお勧めしていません。
「有休が時効で消滅してしまうので、休みます。」 と言われたら、これも取らせるしかないのです。どんなに忙しくても。(前回勉強した時季変更権も行使できません。)
あくまで、法律論をお話ししましたが、あとは従業員のモラルと労使間の話し合いしだいですね。