解雇をいう時の言い方(2005年11月28日)
それではさっそく今日のテーマに入りましょう!「解雇をいう時の言い方」です。
従業員を雇い入れるのは、簡単なことです。(とも、言いきれないかもしれませんね。なかなか思うような人がこないって?妥協も必要なのかもしれませんね。結婚と同じで…。採用の話しは後日)
でも、解雇って、本当に難しいことです。エネルギーのいることなのです。
できる限り、解雇は避けたいのですが、ここではきれいごとはナシということで、もし解雇を言わなければいけない場合は、どのように言えば一番いいかなのですが、
《 強くなく…弱くない…淡々とした言い方をする! 》
というのが正解だと思います。百回以上の解雇相談経験者、長沢の統計ではそうなります。
A:必要以上に強く言う社長
→今までの恨み辛みを最後のチャンスばかし言いまく る。言う時ははっきり言わないといけないと勘違いしている。
それでなくても「解雇」と言われた相手は、社長に腹が立っている訳ですから、火に油を注ぐことはやめてください。そんなことをしたら、私が後からどんなに水をまいてあげても、相手の怒りの炎は簡単には消すことはできません。社長も私も丸焦げになります。
B:必要以上に弱く言う社長
→言いにくいのか、やたらと回りくどく話す。「申し訳ないが」「私もいたらなくて」のようなことの繰り返し。
それもまた「自分が悪くないのに、なぜ解雇されるのだ。」と必要以上に思ってしまうのです。従業員が圧倒的に有利な立場となってしまい、逆に話がこじれます。
なので、AもBもダメな訳で、その間を取るのが一番なのです。つまり
余計なことは言わない。
悪いことも、良いことも両方です。(解雇理由も、あまり正直に言い過ぎるのも、相手を逆に傷つけてしまいます。ある程度ぼかすのが、お互いのためなのです。)
クールな態度で。怖がらせても、優しくしても両方バツです。
解雇予告手当をケチるあまり、解雇を通告した後使用するなんていうのも、やめ てください。(相手は会社のことをある意味、恨んでいるのですよ。よく考えてみてください。そういう人を一日でも使用していることの怖さを…。)
私は、解雇を賛成している訳では決してありませんから。もちろんできる限り避けて通りたいです。
でも、よく聞くと「もう手遅れ…」、夫婦でいうならモトのさやには戻れないから離婚するしかない、お互い、別の道を歩んだ方がいいって感じのケースが多いのです。
その場合、とにかく従業員の方にも、できる限り傷が浅い方法を考えます。なぜなら、それが会社のためでもあるからです。もちろん一筋縄ではいかないのが「解雇」なのです。
医者でいう外科医の手術のように、上手な人ヘタな人が社労士にもいます。私は、かなりその点では、腕はいいと思います。みんなにとってできる限りダメージの少ない解雇の方法を、経験に基づいてはじきだしますから。
手術方法は、毎回微妙に違いますね。だって相手は人間ですから。
解雇を避けて通りたいのは社長さん達も同じですね。だけど経営者、雇用主となった以上、一度は経験しなければならない道なのかもしれません。
これほど嫌な仕事はないと思います。でも、そういうことを経験して、どんどん強くなっていくのですね。
話しのもって行き方を、少しでも失敗することは許されません。私が申し上げたことは、原則論であり、相手の出方によってこちらも少しずつ言い方 などを変えていかなければなりません。それも、経験とセンスかもしれませんね。(そんなことばかり上手にならないでくださいね!)
ヘタな社長、上手な社長がいますね。そういうことを処理するのが…。性格が優しい社長ほどダメです。お人よしすぎるのでしょうか?冷たくてワガママ社長の方が、結構トラブルにならず済んだりするケースが多いです。
余計な情けは、逆効果なのです!